雇用調整助成金とは?

世界的な金融危機や景気変動などの経済上の理由による企業収益の悪化から、生産量が減少し、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向させた場合に、休業、教育訓練又は出向にかかる手当もしくは賃金等の一部を助成するものです。


景気変動に伴う経済上の理由とは?

「経済上の理由」とは、景気の変動及び産業構造の変化並びに地域経済の衰退、競合する製品・サービス(輸入を含む)の出現、消費者物価、外貨為替その他の価格の変動等の経済事情の変化をさします。

 

よって、以下のような理由による事業活動の停止又は縮小の場合は本助成金の対象になりません。

例年繰り返される季節的変動によるもの

事故又は災害により施設又は設備が被害を受けたことによるもの

法令違反若しくは不法行為又はそれらの疑いによる行政処分又は司法処分によって事業活動の全部又は一部の停止を命じられたことによるもの(事業主が自主的に行うものを含む)。

 

事業活動の縮小とは?

本助成金の支給を受ける前提となる「事業活動の縮小」とは、以下の要件を満たしている必要があります。

売上高又は生産量等の事業活動を示す指標の最近3ヶ月の月平均値が前年同期と比較して10%以上減少していること

雇用保険被保険者数及び受け入れている派遣労働者の最近3か月間の月平均値の雇用指数が前年同期と比べ、一定規模以上(※)増加していないこと。

※大企業の場合は5%を超えてかつ6人以上、中小企業の場合は10%を超えてかつ4人以上。

 ハ

実施する休業等および出向が労使協定に基づくものであること。(計画届とともに協定書提出が必要) 

 二

 過去に雇用調整助成金又は中小企業緊急雇用安定助成金の支給を受けたことがある事業主が新たに対象期間を設定する場合、直前の対象期間の満了の日の翌日から起算して1年を超えていること。

 

中小企業事業主とは? 

本助成金における中小企業事業主とは、以下の表に該当する事業主をいいます。

 小売業(飲食業を含む)  資本金5,000万以下または従業員50人以下
 卸売業  資本金1億円以下または従業員100人以下
 サービス業  資本金5,000万以下または従業員100人以下
その他の業種  資本金3億円以下または従業員300人以下

 

助成金もらえる要件

休業の場合の要件

イ.

売上高又は生産量等の事業活動を示す指標の直近3ヶ月の月平均値が前年同月と比較して10%以上減少していること

ロ.

事業主が自ら指定した対象期間内(1年間)に行われるものであること

ハ.

所定労働日の全1日にわたるもの又は所定労働時間内に当該事業所における対象被保険者等全員(※1)について一斉に1時間以上行われるものであること。

ニ.

休業にかかる手当の支払いが労働基準法第26条の規定に違反していないこと

ホ.

労使間の協定による休業であること


※1 「対象被保険者等」とは、休業及び教育訓練又は出向を実施する事業所の雇用保険の被保険者又は当該事業所に雇用された期間が6か月以上である方(雇用保険の被保険者でない方で、1週間の所定労働時間が20時間以上の方に限ります。)であって、以下に該当する者を除きます。

(1)

解雇を予告されている者

(2)

退職願を提出している者

(3)

日雇労働被保険者

(4)

休業及び教育訓練が行われる判定基礎期間において特定求職者雇用開発助成金、試行雇用奨励金、若年者等正規雇用化特別奨励金、中核人材活用奨励金、沖縄若年者雇用促進奨励金、地域再生中小企業創業助成金、雇用創造先導的 創業等奨励金、中小企業基盤人材確保助成金、介護基盤人材確保助成金、介護未経験者確保等助成金、派遣労働者雇用安定化特別奨励金、特例子会社等設立促進助成金の支給の対象となる者

 

教育訓練の場合の要件

 

イ.

売上高又は生産量等の事業活動を示す指標の直近3ヶ月の月平均値が前年同月と比較して10%以上減少していること

ロ.

事業主が自ら指定した対象期間内(1年間)に行われるものであること

ハ.

就業規則等に基づいて通常行われる教育訓練ではないこと

ニ.

労使間の協定による教育訓練であること

ホ.

教育訓練実施日に支払われた賃金の額が、労働日に通常支払われる賃金の額に0.6を乗じて得た額以上であること

<訓練の種類>

イ.

事業所内訓練

事業主が自ら事業所内で実施するものであって、生産ライン又は就労の場における所定労働時間の全1日又は半日(3時間以上で所定労働時間未満)にわたり行われるもの。

ロ.

事業所外訓練

教育訓練の実施主体が助成金を受けようとする事業主以外の教育訓練で、1日に3時間以上行われるものであって、当該受講日に受講者を労務に就かせないもの。

 

出向の場合の要件

イ.

売上高又は生産量等の事業活動を示す指標の直近3ヶ月の月平均値が前年同月と比較して10%以上減少していること。

ロ. 事業主が自ら指定した対象期間内(1年間)に開始されるものであること。
ハ. 出向期間が3ヶ月以上で1年以内であって出向元に復帰するものであること。
ニ. 出向労働者に出向前に支払っていた賃金とおおむね同じ額の賃金を支払うものであること。
ホ. 労使間の協定によるものであること。
ヘ. 出向労働者の同意を得たものであること。
ト. 出向元事業主と出向先事業主との間で締結された契約によるものであること。
チ. 中小企業緊急雇用安定助成金及び雇用調整助成金の対象となる出向の終了後6ヶ月以内に当該労働者を再度出向させるものではないこと。
リ. 人事交流のため等雇用調整を目的としないで行われる出向でなく、かつ、出向労働者を交換しあうこととなる出向でないこと。
ヌ. 資本的、経済的、組織的関連性等からみて、出向助成金の支給において独立性を認めることが適当でないと判断される事業主間で行われる出向でないこと。
ル. 出向先事業主が、当該出向労働者の出向開始日の前日から起算して6ヶ月前から1年を経過した日までの間に、その雇用する被保険者を事業主都合により退職させた事業主以外の事業主であること。

もらえる助成金額

休業および教育訓練の場合 

休業手当又は賃金に相当する額として厚生労働大臣の定める方法により算定した額の3分の2。ただし、一人一日あたりの雇用保険基本手当日額の最高額(現在は7,830円)が限度となります。
教育訓練を実施した場合は、訓練費として事業所内訓練、事業所外訓練とも、1人1日当たり1,200円を加算。


※休業の場合は基本手当日額相当額の最高額7,830円が上限となります。
※教育訓練(事業所外訓練)の場合は1,200円が加算されるので9,030円が上限となります。

出向の場合 

出向元事業主の負担額(出向元事業主の負担額が、出向前の通常賃金の2分の1を超える時は2分の1が限度となります。)の3分の2。ただし、1人1日当たり雇用保険基本手当日額(現在は7,830円)の最高額が限度となります。


※出向の場合は基本手当日額相当額の最高額7,830円が上限となります。


支給限度日数

休業及び教育訓練を実施する場合は、対象期間内に実施した休業及び教育訓練が、出向を実施する場合は、対象期間内に開始した出向が支給対象となり、上記1または2の額の支給を受けることができます。ただし、休業及び教育訓練を実施する場合、1年間100日(3年間で150日)が限度となりますので、これを超える休業及び教育訓練については支給の対象となりません。

届出に必要な書類

初回の計画届け時に必要な書類 

【休業の場合

1. 雇用保険適用事業所台帳(写し)
2. 休業等実施計画(変更)届
3. 雇用調整実施事業所の事業活動及び雇用の状況に関する申出書
4. 就業規則 *ない場合は雇入通知書、労働契約書など
5. 給与規定
6. 年間休日カレンダー(今年度、前年度、前々年度)
7. 対象被保険者ごとの勤務日程表 *交代制勤務の場合のみ必要
8. 会社案内(履歴書事項全部証明書があれば省略できる)
9. 登記簿謄本(写し)*履歴事項全部証明書
10. 会社組織図 *部署ごとに労働者名が記載されたもの
11. 労働者名簿(写し)
12.

休業開始前3ヶ月及びその直前の3ヶ月又は前年同期の月毎の生産高又は売上高を確認できる書類
(例 月次損益計算書、総勘定元帳、生産月報、決算報告書、営業報告書)

13.

休業開始前の直近の決算時の経常損益が赤字であることの確認できる書類
直近の損益計算書(*前項目15に該当する場合は不要)

14. 休業協定書
15. 委任状 *労働組合がない場合に必要
16. 労働者代表選任届 *労働組合がない場合に必要
17. 休業実施予定表(写し) *提出不要になりました
18.

定款(写し) (履歴書事項全部証明書があれば省略できる)

 

初回の支給申請時に必要な書類

【休業の場合

1. 休業等支給申請書
2. 雇用調整実施事業所の時間外労働の状況に関する申出書
3. 助成額算定書
4.

休業・教育訓練実施一覧表

5. 判定基礎期間の賃金台帳(写し)*被保険者全員分*休業控除・休業手当項目は必要
6. 判定基礎期間の前3か月分の賃金台帳(写し)*被保険者全員分
7. 労働保険の確定保険料申告書事業主控え(写し)